コマンドパラメータの入力方法
コマンドパラメータの入力方法
ほとんどの作図、編集コマンドは、コマンドウィンドウでさまざまなコマンドパラメータを入力する必要があります。以下に、代表的なコマンドパラメータの入力方法を説明します。
座標パラメータの絶対座標入力
- 図面上で任意の点をクリックするか、コマンドウィンドウの座標パラメータを選択する
図面上をクリックした場合は、クリックした点の座標値が入力されます。
- 座標パラメータ入力の既定値が絶対座標の場合は、[X 座標 ,(カンマ) Y 座標] の形式で座標値を入力する。
座標パラメータ入力の既定値が相対座標の場合は、[@X 座標 ,(カンマ) Y 座標] の形式で座標値を入力する。
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
パラメータの入力が終了します。
補足 |
・ |
座標パラメータ入力の既定値を絶対座標にするか、相対座標にするかの設定は、[オプション] ダイアログボックスの [入力] ページで変更できます。 |
・ |
X 座標だけ入力して
をクリックするか、キーボードの Enter キーを押すと、 [,(カンマ)] が自動的に挿入されるので、その後に Y
座標を入力することができます。 |
座標パラメータの相対座標入力
最後に入力した座標値からの相対位置を指定して、座標値を入力することができます。
- コマンドウィンドウの座標パラメータを選択する
- 座標パラメータ入力の既定値が絶対座標の場合は、[@X 座標 ,(カンマ) Y 座標] の形式で座標値を入力する。
座標パラメータ入力の既定値が相対座標の場合は、[X 座標 ,(カンマ) Y 座標] の形式で座標値を入力する。
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
パラメータの入力が終了します。
たとえば、[@100,-50] (既定値が相対座標の場合は [100,-50]) と入力すると、前回入力した座標値から X 軸方向に 100、Y 軸方向に -50
移動した位置の座標値が入力されます。
座標パラメータの数値+矢印キー入力
最後に入力した座標値からの相対距離と矢印キーによる方向を指定して、座標値を入力することができます。
- コマンドウィンドウの座標パラメータを選択する
- 最後に入力した座標値からの相対距離を入力する。
- 方向を表す上下左右の矢印キーを押す
パラメータの入力が終了します。
たとえば、100 と入力して右矢印キーを押すと、前回入力した座標値から X 軸方向に 100、Y 軸方向に 0 移動した位置の座標値が入力されます。
また、100 と入力して上矢印キーを押すと、前回入力した座標値から X 軸方向に 0、Y 軸方向に 100 移動した位置の座標値が入力されます。
座標パラメータの絶対極座標入力
原点からの長さおよび角度を指定して、座標値を入力することができます。
- コマンドウィンドウの座標パラメータを選択する
- 座標パラメータ入力の既定値が絶対座標の場合は、[長さ<角度] の形式で座標値を入力する。
座標パラメータ入力の既定値が相対座標の場合は、[@長さ<角度] の形式で座標値を入力する。
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの
Enter キーを押す
パラメータの入力が終了します。
たとえば、[100<45]
(既定値が相対座標の場合は [@100<45]) と入力すると、原点 (0,0) から 45 度の角度で、長さ 100 の位置の座標値が入力されます。
座標パラメータの相対極座標入力
前回入力した座標値からの長さおよび角度を指定して、座標値を入力することができます。
- コマンドウィンドウの座標パラメータを選択する
- 座標パラメータ入力の既定値が絶対座標の場合は、[@長さ<角度] の形式で座標値を入力する。
座標パラメータ入力の既定値が相対座標の場合は、[長さ<角度] の形式で座標値を入力する。
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
パラメータの入力が終了します。
たとえば、[@100<45] (既定値が相対座標の場合は [100<45]) と入力すると、前回入力した座標値から 45 度の角度で、長さ 100 の位置の座標値が入力されます。
長さ、距離パラメータ
- コマンドウィンドウの長さ、距離パラメータに長さを入力する
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
パラメータの入力が終了します。
補足 |
・ |
ショートカットキーを割り当てることで、長さ、距離パラメータにすばやくジャンプできるようになります。 |
角度パラメータ
- コマンドウィンドウの角度パラメータに角度を入力する
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
パラメータの入力が終了します。
補足 |
・ |
ショートカットキーを割り当てることで、角度パラメータにすばやくジャンプできるようになります。 |
長さ、距離、角度パラメータの相対座標入力
座標値を指定して、原点からの長さ、角度を入力することができます。
- コマンドウィンドウの長さ、距離、角度パラメータに、[X 座標 ,(カンマ) Y 座標] の形式で座標値を入力する
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
パラメータの入力が終了します。
文字パラメータ
- コマンドウィンドウの文字列パラメータに文字を入力する
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
パラメータの入力が終了します。
補足 |
・ |
ショートカットキーを割り当てることで、文字パラメータにすばやくジャンプできるようになります。 |
倍率パラメータ
- [X 軸方向の倍率 ,(カンマ) Y 軸方向の倍率] の形式で倍率を入力する
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
パラメータの入力が終了します。
補足 |
・ |
X 倍率だけ入力して
をクリックするか、キーボードの Enter キーを押すと、Y 倍率は X 倍率と同じになります。 |
・ |
ショートカットキーを割り当てることで、倍率パラメータにすばやくジャンプできるようになります。 |
点列パラメータ
- 図面上の任意の点をクリックするか、コマンドウィンドウの点列パラメータを選択する
図面上をクリックした場合は、クリックした点の座標値が入力されます。
- [X 座標 ,(カンマ) Y 座標] の形式で座標値を入力する
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
入力した座標値が点列パラメータに追加されます。
補足 |
・ |
X 座標だけ入力して
をクリックするか、キーボードの Enter キーを押すと、 [,(カンマ)] が自動的に挿入されるので、その後に Y
座標を入力することができます。 |
- 手順 1 ~3 を繰り返して、必要な座標値を点列パラメータに追加する
補足 |
・ |
最後に入力した座標値をキャンセルするには、コマンドウィンドウのツールバーの
をクリックするか、キーボードの
BackSpace キーを押します。 |
- 必要な点列パラメータを入力したら、座標を入力していない状態で
をクリックするか、キーボードの Enter キーを押す
点列パラメータの入力が終了します。
補足 |
・ |
最後に入力した座標と同じ位置をクリックしても、点列パラメータの入力を終了します。 |
単一の図形パラメータ
- 図面上で図形をクリックする
図形が選択状態になり、パラメータの入力が終了します。
複数図形パラメータ
- 図面上で図形のない点をクリックし、マウスを移動させて選択したい図形を囲んでから、もう一度クリックする
指定した範囲内の図形が選択状態になり、パラメータの入力が終了します。
補足 |
・ |
キーボードの Shift キーを押しながら単一の図形をクリックしても、複数の図形を選択できます。 |
以前に入力した履歴から選択するには
長さ、距離、角度、文字、倍率パラメータの場合、以前に入力した履歴からパラメータを選択することができます。
- パラメータ入力ボックスの右側の
をクリックすると、以前入力した値が表示されるので、入力したい値を選択する
選択した値が入力されます。
入力した値をコマンド実行後も保存しておくには
長さ、距離、角度、文字、倍率、数値パラメータの場合、入力した値をコマンド実行後も保存しておくように設定を変更することができます。
- パラメータ名を右クリックし、ショートカットメニューの [保存しない]、[コマンド中は保存]、[コマンド終了後も保存] のいずれかをクリックする
入力した値の保存方法が変更されます。
[保存しない]:コマンド実行後に、入力した値がクリアされます。
[コマンド中は保存]:コマンド選択中は、入力した値が入力されたままになります。次回コマンドを選択したときは、値がクリアされた状態になります。
[コマンド終了後も保存]:入力した値が保存されて、次回コマンドを選択したときも入力されたままになります。
四則演算で数値を入力するには
- 数値を入力するパラメータで、+-*/()を使って四則演算式を入力する
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの
Enter キーを押す
四則演算の結果がパラメータとして入力されます。
変数で数値を入力するには
- 数値を入力するパラメータで、変数を入力する
- コマンドウィンドウのツールバーの をクリックするか、キーボードの
Enter キーを押す
変数を数値に変換した結果がパラメータとして入力されます。
補足 |
・ |
[オプション] ダイアログボックスの [入力] ページで [入力値の変数設定] ボタンをクリックすると、変数の追加、削除ができます。 |
関数を使用して入力する
数値を入力するパラメータでは、四則演算や変数と関数を組み合わせて計算式を入力することができます。使用できる関数は以下の通りです。
関数 |
書式 |
関数の説明 |
RC_PI |
RC_PI() |
円周率の近似値3.14159265358979323846 を返します。 |
ABS |
ABS(数値) |
指定した数値の絶対値を返します。 |
SQRT |
SQRT(数値) |
指定した数値の正の平方根を返します。 |
SINH |
SINH(数値) |
指定した数値の双曲線正弦を返します。 |
COSH |
COSH(数値) |
指定した数値の双曲線余弦を返します。 |
TANH |
TANH(数値) |
指定した数値の双曲線正接を返します。 |
ARCTAN |
ARCTAN(数値) |
指定した数値の逆正接を返します。 |
LN |
LN(数値) |
指定した数値の自然対数を返します。 |
LOG |
LOG(数値) |
指定した数値の10 の対数を返します。 |
EXP |
EXP(数値) |
e を底とする数値のべき乗を返します。 |
SIN |
SIN(角度) |
指定した角度のサインを返します。 |
COS |
COS(角度) |
指定した角度のコサインを返します。 |
COT |
COT(角度) |
指定した角度の余接を返します。 |
TAN |
TAN(角度) |
指定した角度のタンジェントを返します。 |
ARCSIN |
ARCSIN(数値) |
指定した数値の逆正弦を返します。 |
ARCCOS |
ARCCOS(数値) |
指定した数値の逆余弦を返します。 |
INT |
INT(数値) |
指定した数値を最も近い整数に切り捨てます。 |
SIGN |
SIGN(数値) |
数値の正負を調べます。 戻り値は、数値が正の数のときは 1、0 のときは 0、負の数のときは -1 となります。 |
RAD |
RAD(角度) |
角度をラジアンに変換します。 |
DEG |
DEG(角度) |
ラジアンを度に変換します。 |
ARSINH |
ARSINH(数値) |
指定した数値の逆双曲線正弦を返します。 |
ARCOSH |
ARCOSH(数値) |
指定した数値の逆双曲線余弦を返します。 |
ARTANH |
ARTANH(数値) |
指定した数値の逆双曲線正接を返します。 |
入力済みのパラメータを取り消すには
- 入力済みのパラメータを選択して、コマンドウィンドウのツールバーの
をクリックするか、キーボードの ESC キーを押す
パラメータが取り消され、空になります。
コマンドを実行せずに終了するには
- コマンドウィンドウのツールバーの
をクリックするか、選択しているパラメータが入力されていない状態で、キーボードの ESC キーを押す
コマンドを実行せずに終了します。
補足 |
・ |
コマンド実行中に図形を右クリックすると、コマンドを終了して選択した図形のショートカットメニューを表示することができます。 |
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